親の影響もありますが、古い映画が好きです。
特にそれが”作られた時代”が細かく見られるものが面白いです。
昭和20,30年代は、日本映画の黄金時代。
その中から、当時の日本の暮らしぶりに焦点をあてて、テーマ別に取り上げています。
著者の鋭い観察眼で説明されるディテールは、演出されてはいても、”当時の様子”を私たちにダイレクトに見せてくれます。
もぎりよ今夜も有難う 片桐はいり(1963~ )
自ら”映画館の出身です”と言う俳優、片桐はいり。
彼女は18歳からの4年間、東京銀座の映画館で、アルバイトの”もぎり嬢”として働きました。
80年代の日本の映画館の盛衰、当時の銀座ならではの客層。盆、正月の”男はつらいよ”は日本国民にとって何だったのか。
”映画館”を愛する彼女の”もぎり”は、まだまだ続いて行くようです。
脚本家、映画監督の伊丹万作。映画監督、伊丹十三のお父さんです。
草創期の日本映画界で仕事をした彼の、映画界に対する意見や若手作家のシナリオへの批評などを集めたものです。
彼の文章はわかりやすく、批評する態度にも好感が持てます。
物事をちゃんと見て、自分の意見をしっかり持って、と教えられたように思います。