若い頃は、なんか苦手でした京都。
でもここ10年で、いくつかのおもしろい事に出合って、今は京都を楽しんでいます。
京都ぎらい 井上章一(1955~ )
けれど京都洛中の人にとって彼の生まれ育った京都市右京区は洛外で京都ではない?
千年の歴史を持つ京都の"いけず"が著者の体験を通じて語られます。
お互い、そんなに意識しなくても、と思いますが・・・
"京都"だからこそ、ここまでの近親憎悪?を持つんでしょうね。
京都の中華 姜尚美(1974~ )
昨年、京都の知り合いが連れて行ってくれた"中華"が美味しくて感激。でもそれは、今まで食べてきた"中華"とは違っていました。
そのお店も紹介しているこの本。
"京都の中華"は、京都人の好みに合わせ、食材、調味料、調理法を工夫した、他の街
の"中華"とは違う、独自の料理。その味は、おだやかでやさしい。
京都へ行ったら、是非"京都の中華"を味わってください。
琵琶湖疎水 織田直文(1952~ )
明治23年(1890年)、琵琶湖から京都鴨川へ引かれた運河、琵琶湖疎水。
その史跡は、南禅寺水路閣、哲学の道、蹴上インクラインなど、今では京都の名所として多くの観光客を集めています。
事実上の東京遷都で沈んだ京都の起爆剤、として神話化されがちな"琵琶湖疎水"の事業。
ですがこの本は、当時の様子をかなり客観視して解説してくれます。
巨大プロジェクトは、時間が経過した後にこそ、しっかりとその役割と成果を判断していくことが、今後の社会を考える上にも必要だと思います。