”建築”というと、一般住宅から超高層ビルまで、いろいろですが、私たちの暮らしには欠かせない、衣食住の大切な部分でもあります。
ちょっとしたガイド本があれば、著名な建築家の作品も、古くから残る寺社も、その構造や歴史を楽しむことができます。
建築物の鑑賞は、外観はもちろん、やはり中に入って歩き回るのが一番です。体感することが大事です。
そういう意味で、”美術館”は最適な場所。入場料を払えば、展示物の鑑賞だけでなく、その建築物も思う存分楽しめるのです。
建築探偵、藤森照信が国内の美術館を建築家で選んで、分かりやすく案内してくれるこの本、最高です。
タイトルは”集中講義”と難しそうですが、そんなことは全然ありません。
マイペースな画家、山口晃と建築史家、建築家でもある豪快な藤森照信。
法隆寺から始まる日本の名建築を二人で訪ねます。
山口晃の率直な質問に藤森先生が、歴史を踏まえた見識で、解かりやすく答えてくれます。二人のボケとツッコミが楽しい一冊です。
あるノルウェーの大工の日記 オーレ・トシュテンセン(1965~ )
一人親方の大工として、25年以上のキャリアを持つ著者。
これは、彼が請け負った屋根裏の改築工事の記録。見積から入札、そして実際の工事の内容が詳しく綴られます。
北欧ノルウェー、作業はマイナス10℃にもなるなか進められます。
個人事業主としての不安、職人としての自負。
大工は肉体労働で大変ですが、彼にはやりがいのある仕事。
その真摯な態度には、とても好感が持てます。