芋文庫

推し本

旅の目的、やり方は人様々。私には思いもつかない旅をする人たち。それぞれが好きなように旅を楽しんでいて、読んでるこちらも楽しい。

 

最長片道切符の旅 宮脇俊三(1926~2003)

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列車に乗ること自体が、このたびの目的。元編集者で、すでに国鉄全線乗車を果たした鉄道ファンの著者。昭和53年秋、今度は、一筆書きで出来るだけ長い路線を選ぶ最長片道切符の旅をします。簡潔でリズム感のある読みやすい文章。今は無くなってしまった路線も多く、一緒に当時の鉄道旅行をした気分になります。

 

イスラム飲酒紀行 高野秀行(1966~  )

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"誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを面白おかしく書く"のが人生の目標である著者。取材先の中東、東南アジア、アフリカ。飲酒を禁止しているイスラムの世界で酒を探す。そのことで、思いがけずそれぞれのイスラム社会の裏側の歴史が見えてくる。ちょっとクレイジーな紀行文。

 

世界屠畜紀行 内澤旬子(1967~  )

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 ルポライター内澤旬子が"屠畜"をめぐり、日本はもちろん韓国、チェコ、モンゴルなど、それぞれの地域の屠畜の現状、屠畜という仕事にたいする人々の考え方などを取材した力作。日常的に肉を食べているのに、あまりにも知らない屠畜の世界。