私は子供の頃あまり本を読んでいないので、児童文学も大人になってから興味のあるものを読みだしたしだいです。
特にイギリスの児童文学作品は、その量の多さだけでもビックリです。「宝島」「不思議の国のアリス」から、エリナー・ファージョン、ローズマリー・サトクリフなどの女性作家のものなど、いろいろあって目移りします。中でもどうしても気になるものを・・・
クマのプーさん A.A.ミルン(1882~1956) 石井桃子訳
ディズニーのキャラクターとして知られているクマのプーさん、でも原作本を読んだ人は少ないのでは。
作者が幼い息子クリストファーロビンに聞かせる”おはなし”という形で書かれています。うまく言えないのですが、それぞれのキャラクターの性格、話の展開、どれもひっかかって気になります。
E.H.シェパードの挿絵は文章にピッタリです。
風にのってきたメアリー・ポピンズ P.L.トラヴァース(1899~1996) 林容吉訳
こちらもディズニーのミュージカル映画で知られている、その原作。
でも映画とは違って、メアリー・ポピンズは歌わないし、笑わない。
(なんでも知っているのに)余計な事は言わず、キチット仕事をこなします。その姿がカッコいい。
挿絵のメアリー・シェパードは“クマのプーさん”の挿絵画家の娘さんです。
不機嫌なメアリー・ポピンズ 新井潤(1961~ )
メアリー・ポピンズの種明かしをしてくれるのが本書。
当時のイギリスでの階級意識を考えれば、彼女の態度も納得できます。
この本は他の作品や映画についても詳しく解説してくれるので、これを読めば、人気のジェーン・オースティンもさらに楽しめます。